こんにちは。FIELD SUITE HAKUBA（以下FSH）スタッフの黒田です。

本日は、なかなか写真ではお伝え出来ない「雨のFSH」をご紹介させて頂こうと思います。

FIELD SUITE HAKUBAは、長野県白馬村、標高1200ｍの自然をごくごく隣に感じながらご滞在頂く事が魅力のスノーピーク監修のグランピング施設です。ご滞在に危険な台風や風が予想される場合は、ご滞在のキャンセルや、テントサイトからの避難をお願いする事もございますが、「雨」は自然の大事な現象の１つですので、強い風のない雨の日は「雨のFSH」をお楽しみ頂けます。FSHでは、お部屋に長靴や傘のご用意をしております。安心してご利用くださいませ。

雨は、植物達のステージです。

FSHのフィールドである北尾根高原には、白馬八方の植栽を凝縮したような「ネイチャーフラワーパーク」やブナ林の「美しいねずこの森のトレイル」など、植物を愛でるスポットが沢山あります。晴れている日は、3000m級の北アルプスの壮大さに目を奪われがちですが、雨に打たれて活き活きしている植物達の姿は、山々に負けずと壮大です。

植物の好きなポイントは人それぞれ違いますが、私の植物が好きなポイントは生きるための「狡猾さ」と「逞しさ」です。長い年月をかけ、環境の変化に対応してきた植物の形や特性を考えると、なるほど、すごい！と驚かされます。

例えば、北尾根高原でもみる事ができる、木に寄生する「ヤドリギ」は、実の種をネバネバにする事でその実を食した鳥のお尻に糞としてくっつき、他の木の枝に運んでもらって子孫を残すそうです。すごいです。他にも、遠くに旅をするチョウで有名なアサギマダラを狙って誘花する「ヨツバヒヨドリ」なんていう植物もいます。ヨツバヒヨドリをアサギマダラの雄が好むのは、雌に気に入られる香りをだせるようになるかららしいです。やはりすごいなぁと感心してしまいます。

八方尾根を作る蛇紋岩は、なかなか特質で、植物には過酷な環境であるようです。そのため、この地に合うように変化した特有の「ハッポウ」と名の付く植物も沢山あります。ネイチャーフラワーパークでもご覧いただける種もありますので、ぜひ探してみて下さい。

植物の「子孫を残す」「生き残る」という目的に実直な姿がかっこいいなぁと、、、雨の日こそ、そんな思いにふけってみるのも楽しいです。

そして、雨の日だからこそ行って頂きたいのが、ブナ林「美しいねずこの森のトレイル」へのお散歩です。雨の日に散歩？と思われるかもしれませんが、ブナは葉や枝を大きく広げ、自分の足元に雨が集まるような形状になっているので、雨でも傘を差さないで歩けることが多いです。ブナの幹を雨水が流れる樹幹流（じゅかんりゅう）も雨の日ならではの現象で、ブナの幹を雨水が根元に向かって流れる様子はブナの逞しさを感じてしまいます。また、そんなブナに集まるキノコや植物も沢山います。梅雨の時期にはアジサイが出迎えてくれますし、足元の苔も雨によって開き、より一層ブナ林の美しさを演出してくれます。

ちなみに、FSHには私よりもっともっと植物が大好きなスタッフがおります。今度は、もっとマニアなネイチャーフラワーパークやブナ林の楽しみ方のブログを書いてもらおうと思いますので、そちらもお楽しみに。

また、雨の楽しみはテントの中でも感じる事ができます。FSHのテントルームを作るスノーピークの特注テントはタープのような１枚生地のテントなので、テントに落ちる雨音をとっても近くに感じる事ができます。自然の音を浴びるように、テントで読書やマッサージなど、のんびりお過ごし頂くのも、また贅沢なひとときです。

　レストラン棟のクラフトルームでは、植物の本、自然に関する本や、八方尾根の特有の蛇紋岩を削って作るアクセサリーのキットなどもご用意しております。蛇紋岩は、やすりで削れるほど柔らかく、ご自身の好みの形をやすりで削り出していく作業は、日頃の色々を忘れて熱中してしまいます。

いかがでしたでしょうか。FSHの最大の魅力である、自然の中で思う存分「のんびり」は、雨の中でこそ、深くのんびりして頂けるような気がしています。雨の日も、晴れている日も、霧の時間も、、、壮大な自然を感じられる「FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGEN」で皆様がのんびり思い思いの時間をお過ごし頂けるよう、スタッフ一同準備しております。

私たちにとって天候が悪いと感じる日でも、自然にとっては恵みの雨である事も多く、特に活き活きしている自然を間近に感じられます。ぜひ「雨のFSH」を楽しんで頂ければと存じます。

皆様のお越しをお待ち申し上げます。

FIELD SUITE HAKUBA

スタッフ　黒田